ミニヨコハマシティ研究会へようこそ!
この研究会は、「大人も子どもも、遊びながら世界を楽しんでいく」そんな企みのため、つくりました。
研究会の主旨
「ミニヨコハマシティ」とは、横浜のこどもたち、青少年たちが、おとなの決めたルールや既成概念にとらわれない自由な発想で、自分たちでつくる「暮らしやすい」「住み続けたい」「持続可能な」未来のまちです。
このまちの中では、生まれてきたすべての人が社会の大切な一員であることを互いに認めあい、助け合ってこそより良い社会がつくられるということを、遊び、楽しみながら実感していくことを目指します。
私たちは、地域の中での実践を通じて「ミニヨコハマシティ」という、こども、青少年向け教育プログラムについて研究します。まずモデルとしてドイツの「ミニミュンヘン※」を採りあげ、企画から運営まですべてを自分たちの手でつくることを体験できるリアルな「ミニシティ」の横浜オリジナルスタイルについて考えていきます。
そして、こどもたち、青少年たちが自分の力で考え、体験し、それらの学びから得たものをお互いに伝えあい、改善しあい、住みやすく暮らしやすい自分たちのまちを創りあげる、そのために何が必要かを研究します。また、彼らが既成概念にとらわれずに創りあげる小さな「社会」から、「おとな」たちも共により良いまちづくりについて学び、考えていきます。
私たちは、「ミニヨコハマシティ」研究会をここに発足します。私たち「おとな」は、様々な市民、行政、企業、大学や学会などの研究機関であり、それぞれが協働により研究していきます。そして研究に留まらず、実際に地域を選んでこのプログラムを事業として企画・運営することによって、こども、青少年が地域の将来を担う存在としてまちの中で健全に育成していくこと、そして、将来を見据えた「協働」という概念でのまちづくりが地域でも定着し、実践されていくことを目指します。
※ミニミュンヘン
2年に1回、夏休みにおよそ3週間、ミュンヘン市で開催される「遊びの都市」イベント。子どもたち自身が運営しており、就労や政治、都市計画など様々な疑似社会体験ができる。7歳から15歳までが参加できる。
課題認識
「おとながつくった今の社会を、そのままこどもたちに託してしまっていいのだろうか?」
私たちの研究は、まずこの問いかけから始まりました。
こどもたちを取り巻く環境に目を向けると、緑や水や土などの自然や自由な遊び場の減少とともに、地域コミュニティーの崩壊、世代間の断絶、学歴偏重社会などの影響から社会の中で自分らしく生きていく力を充分身につけられず、不登校、学級崩壊、いじめなど、様々な問題を抱えています。
私たちは真に豊かな社会を実現するためには、未来を担う子どもたちの社会性を地域の中で育んでいくことが必要不可欠だと考えています。そのためのひとつのツールとして「ミニヨコハマシティ」計画を立ち上げました。
しかし「ミニヨコハマシティ」は単なる課題解決型プログラムではありません。こども、青少年たちが自ら持つ力を信じ、白紙の上に自分たちの力で新しい理想のまちを創りあげていくという、「価値創造型」プログラムです。この過程で彼らは自らの存在意義とすべての人たちとの関係を認識することができ、社会の中で最適な居場所を自ら発見できるものと考えます。そして、私たちおとなにも、「あらたな気づき」をもたらしてくれるものと信じます。
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